2006年9月1日金曜日

天国の海

ハワイに初めて行ったのは21歳の時だった。お金が無いので、海も見えないホノルルの街中の安ホテルに泊まった。当時は波乗りにはまっていたので、日本でも湘南海岸や千葉、茨城の海によく出掛けていて、日本の海も捨てたものではない、と思っていたのだが、それでも初めて見るハワイの海の美しさには圧倒されて言葉もなかった。それ以来、すっかり虜となり、結婚して家族が出来た後も繰り返し訪れるようになったが、ここしばらく、仕事や家庭の都合でまともな夏休みも取れず、どこにも行くことが出来なかったので、今回は3年ぶりの訪問となった。


長いこと、オアフ島はパスして離島で過ごすことが続いたので、今回は久々にワイキキの喧騒等も懐かしくなり、「オアフ島再発見」をテーマに全日程をオアフ島で過ごすことに決めて出掛けた。前半を閑静なカハラのホテル、後半を賑やかなワイキキビーチ沿いのコンドミニアムに泊まった。

実は、個人的には今回のハワイ訪問には特別な思いを込めていた。会社生活で多忙を極める日々が続く中での唯一の「オフ」の象徴がハワイでのバケーションだったが、行くたびに疲れ果てた心と体が蘇るように癒されてきた。今回は4月以降、長年の会社生活を一旦リセットし、新しい生き方を模索し続ける中で、やはりまとまった時間、日常を遠く離れて頭と心を深呼吸させる必要性を感じていた。その為の訪問先としてハワイは最適に思えていたからだ。

ところで、ハワイを訪れるときに原則として必ず最初に訪問する場所がある。パールハーバーだ。今回もホノルルに到着してからレンタカーで最初に向かったのはホテルとは反対方向のパールハーバー。ここから始まった太平洋戦争は多くの犠牲と悲劇を生み、現在の日本の繁栄はそういう過去の歴史の延長線上にあることを決して忘れてはならない。子供達にもあらためて言って聞かせる。

今はのどかな観光地ともなっているこの軍港の一角で、しばし当時の歴史に思いを馳せ、祈りを捧げてからハワイでのバケーションをスタートさせる。

写真は、カイルアの奥にあるラニカイビーチからの景色。天国の海、という意味だそうだ。

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