2006年5月16日火曜日

現在価値と将来価値

人はその瞬間瞬間を生きているわけだから、毎日、その瞬間を大切に生きることは人生の基本姿勢だけど、同時に人生の将来価値を日々生み出すような生き方をして行きたいと願う。

会社にたとえると、たとえ現在価値が大きくても日々将来価値を生み出すような企業活動を伴わない会社はいずれその企業価値を目減りさせて衰退して行く。一方で、設立したばかりで現在価値の小さな会社でも、将来価値が大きくなるような市場やトレンドに目をつけ、日々企業価値を生み出し高める活動を積極的に展開する会社は、たとえ最初は苦しい時期が続いても、いずれ大きな価値を還元する存在になり得る。

自分が現在価値を守る立場で仕事をしているのか、将来価値を生み出す立場で仕事をしているのか、という視点は、自分自身のその時々の立脚点を見定める上で、常に持っていたい視点だと思う。会社としては、日々の糧を得る、という観点では「現在価値を守る」為の行為も必要だが、常に成長する会社であり続けようと考えるのであれば「将来価値を生み出す」為の卓越したビジョンや勇気、その上での覚悟と計画に基づいた経営資源の継続投入が不可欠だ。

そのようなバランスを欠き、日々の糧を得る為の短期的な結果に一喜一憂しつつ、ひたすら現在価値を食い潰すだけの企業には未来はない。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

個人の仕事の仕方としても共感します。コミットした現在価値を生む事に全力を投入しつつも、新しい価値を生む(かもしれない)事にも時間を割く様、心がけています。

匿名 さんのコメント...

ここ二ヶ月あるプロジェクトで各地の製造中小企業を訪問していて、大企業のような豪華な社屋はないのですが、皆の誇らしい笑顔が魅力的です。今日、出筆にも加わったある社長から「勝ち残りの知恵」という30名の中小製造業経営者が経験談を綴った本がプレゼントされ、いかに皆が常に時代の変化を捉え、地道に最高峰の技術に挑む姿が感動的で、勇気をもらっています。