2006年8月21日月曜日

続・脱藩のすすめ

母や先祖の法要を無事に済ませて参りました。

以前に「脱藩のすすめ」というテーマで投稿しましたが、写真で載せた坂本龍馬について少し補足したくなりました。Mixiで参加しているあるコミュニティ内でのやり取りがきっかけです。

私の龍馬に関する知識はもっぱら司馬遼太郎の「竜馬がゆく(原題通り)」が中心になっていますが、彼の素晴らしさはやはり抜きん出た時代感覚の持ち主であったことだと思います。政治家でも経営者でも、この時代感覚が鋭くないと決して一流にはなれないと思います。未来が見えていて、そこから自分の今の行動を決める、というところですね。世の大半の人は、今現在しか見えていなくて、発想も行動もそこからの積み上げになりがちだと思いますが、結果から逆算する演繹的な発想と行動が出来る人はやはり一味違う生き方が出来ると思います。この辺の考えについては、これも以前の投稿、「日経新聞広告から」にも引用の形で載せました。

龍馬は革命家としてだけではなく商人としての才覚にも秀でていたのだと思います。亀山社中、後の海援隊は、龍馬が作った私設軍隊兼日本初の株式会社にあたるのだと思いますが、このような形で浪士を集めて財源と軍事力を組織化した発想と行動力は実にみごとだと思います。だからこそ、薩摩も長州も彼の言うことを聞かざるを得なかったのでしょう。どんなに正しいことを主張しても、口先だけだったら相手にされませんよね。だから、脱藩とは言え、ただ脱藩するだけでは駄目なのです。このような先見性と知力と行動力があったからこそ、浪士が結集して時代を変える求心力を創り上げることができたのでしょうね。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

はじめまして。
あるきっかけでこちらのBlogの存在をしり、読み始めさせて頂くようになりました。
今後、時々立ち寄らせて頂くと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。

さて、脱藩や龍馬についてのお話、興味深く読ませて頂きました。
そこで、(答えが難しいかもしれませんがあえて)質問させてください。

おっしゃる通り、「明治維新という歴史的なパラダイム転換」の中で、「憂国の志士達」が
「脱藩」を経て新たに結集し、「古い秩序を打ち破り新しい秩序を構築する」原動力になりました。

ではそれを、現代に置き換えると、どういう対比構造になるのでしょうか?

「憂国の志士達」は、我々も含めて、意思を持って行動する一人一人です。
「脱藩」は、現在所属する主たるコミュニティ、つまり職場(主に会社でしょうか)です。

そこで議論になるのが、
(1)「古い秩序」とは何か?
(2)現代における「パラダイム転換」とは何か、つまり「大きく変わりつつある世の中の秩序」とは何を指すのか?
(3)そして生まれようとする「新しい秩序」とは何か?
です。

(3)は、恐らくMasterMindご自身が、現在模索しているところなのかと推察します。
しかし(3)に到達するには、(1)と(2)を正確に見極める必要があるのではないでしょうか?

もっとも、維新の渦の中にいた志士たちが、ほんとうにこの時代の転換点を明確に認識して、闘争を繰り返していたのかどうかは分かりませんし、そんなことは後から鳥瞰的に見るから語れることなのかも知れません。

それでもやはり、せめて(1)についてだけは、ぜひお考えをお聞きしたく。

はじめての投稿で、生意気にも長い質問をしてしまい、申し訳ありません。
よろしくお願いいたします。

MasterMind0710 さんのコメント...

Kaさん、はじめまして。

コメントありがとうございます。実は今、遅い夏休みで家族を連れて3年ぶりの長期旅行に出ており、お返事が遅くなってしまいました。ごめんなさい。

Kaさんのように真剣に読んでいただいている方がいらっしゃるのは私にとってはこのブログを続ける大いなる励みになります。本当にありがとうございます。

ご質問に関してですが、まさに一連のご質問に対する自分なりの答えをつづって行きたいと考えてはじめたのがこのブログです。ですから投稿した内容のすべてに私の考える「古い秩序」と「新しい秩序」に関する私なりの意見や体験や行動をちりばめて書いているつもりです(たまに息抜きの投稿もしておりますが。。。(笑))。

ですから、このコメント欄で確定的に「それはこうですよ」とお答えするよりも、今まで投稿してきた内容をよく読んでいただくと共に、これからの投稿を読み続けていただくことにより、私自身の考えについてはご理解いただくことが出来るのではないかと希望しております。

私自身が共鳴した書籍などについてもなるべく感想を投稿するように致しますのでそのようなものも合わせてお読みいただければ、本ブログの主旨をより立体的に掴んでいただけるのではないかと思います。

ただし、それらはあくまでも私個人の体験や意見に基づいておりますので、別のお考え等あれば是非またお寄せいただきたいと思います。

どうか引き続きよろしくお願い致します。