2006年7月21日金曜日

うんと苦労するということ

「少しの苦労では愚痴が出る、うんと苦労すると知恵が出る」という言葉を教えてくれた人がいる。いい言葉だ。気に入った。愚痴が出ている間はまだまだ苦労が足りないってことだ。知恵が出るまで苦労しよう。

一方、私は苦労やストレスには良性のものと悪性のものがあると思っている。良性の苦労やストレスは人を育て、鍛え、創造力をはぐくむ。他方、悪性の苦労やストレスは人を病気にしたり、暴走させたり、苦しめるだけだ。自分が今感じている苦労やストレスが良性のものか悪性のものかについては常に敏感でいた方がいい。万が一、それが悪性のものであると確信するのであれば、一刻も早くその状態から脱出した方がいい。あなたが並みの人なら、耐えても耐えるだけ生命力が削がれ、やがて脱出する気力すらも奪われてしまう。

しかしながら、きっと本当に強い人とは、悪性の苦労やストレスをも良性のそれに変えてしまえる人の事を言うのであろう。「艱難、汝を玉にす」という言葉もある。戦後、電力事業に貢献した松永安左衛門は、本物の人物になるための3つの条件として次のものを挙げた。

1.生きるか死ぬかの大病をする
2.何かの誤解で刑務所生活をする
3.職を離れ、浪人の身となり辛酸をなめる

このどれかを、出来ればすべてを体験しなければならないと言っている。通常は人間は出来れば苦労を避けたいと思う。「苦労は買ってでもしろ」等と頭ではわかっていても、言うは易し行なうは難しである。だから、この松永という人物はこういうことを言うだけでも並の人ではなかったのだろう。

私自身は今現在、幸か不幸か(?)まだ1と2の経験はないが、3の状況であることは確かだ。でも、辛酸をなめるほどのレベルか、と言えば、到底そんなレベルにはない。不安になったり焦ったりと気持ちが弱くなった時には、そう考えて気持ちを強く持つようにしようと思う。今の苦労なんて苦労のうちには入らないのだ。

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

ストレスの状態に陥ったときには、私は常に、耐えれば、自分或いは周りにとってどのようなプラスの結果をもたらし、次のより高いステージに移ることができるのかを、考えます。Yesの結論が自分のなかででれば、ポジティブにプラスへ持っていけるようにフォーカスし、過程を楽しむようにします。